適度なストレスで細胞レベルの若返り！ホルミシス効果とは？

今回は2017年のホルミシスに関する過去77件の研究をまとめたレビュー論文(※1)をもとに、

• ホルミシス効果とは何なのか
• ホルミシスを起こす具体的な方法

を解説します。

老化対策の一丁目一番地「ホルミシス」を理解すれば、いつまでも若く元気でいるには何をするといいのかがわかりますよ(๑•̀ •́)و✧

ホルミシス効果＝適度なストレスで体がより強くなること

ホルミシス効果とは適度なストレスを体に与えると、体が鍛えられてもとの状態より強くなる現象のこと。筋トレで筋肉が大きくなるのもホルミシス効果によるものです。

ホルミシスは細胞でも起こります。

たとえばHIITなどの激しい運動をすると、細胞は「エネルギーをもっと作らなきゃ！」と頑張ってはたらきます。この適度なストレスで細胞はより多くのエネルギーを作れるようなり、1個1個の細胞から元気な体が手に入るのです。

ストレスがないと細胞がなまけ、おとろえる

逆に全く運動をせず、好きなものをたらふく食べてノーストレスの状態だと、細胞はなまけだします。

「動かない体なら筋肉や心肺機能を強くする必要はないな」
「カロリーはたくさん手に入るし、エネルギーもいらないでしょ」

このように細胞がどんどん働かなくなり、老化が加速するのです。

ホルミシスを起こす5つの方法

ホルミシスを起こして体を若返らせる具体的な方法を、難易度が低い順に5つ紹介します。本気でアンチエイジングをしたい方は、もちろん全部やってください(๑•̀ •́)و✧

上記5つがホルミシスを起こす理由を解説していきます。

難易度１ 野菜や果物からファイトケミカルをとる

ファイトケミカル：植物が紫外線や昆虫などの有害なものから身を守るために作る色や匂い、味などの成分

ファイトケミカル＝植物が自己防衛のために出す毒です。この毒を適度にとると、体が抵抗して強くなるホルミシスが起こります。

代表的なファイトケミカルは以下。

分類	ファイトケミカル	含まれる食品成分
ポリフェノール	アントシアニン	ブルーベリー、ナスの青や紫の色素
	イソフラボン	大豆のえぐみ
	カテキン	緑茶の苦味
カロテノイド	β-カロテン	にんじん、かぼちゃのオレンジや黄色の色素
	リコペン	トマトの赤い色素
	ルテイン	ほうれん草の黄色の色素
含硫化合物	イソチオシアネート	大根、わさびの辛味
	アリシン	にんにくの香り

上記は有名なものだけを抜粋しました。その他の野菜や果物も、さまざまなファイトケミカルを含んでいます。

野菜や果物を食べるときは皮や葉などを捨てないようにしましょう。そして加熱をせずにできるだけ生の状態で食べると、よりたくさんのファイトケミカルを摂取できますよ。

野菜や果物を食べるだけでいいので難易度１。

ファイトケミカルは無農薬の野菜や果物のほうが多く含まれています。詳しくは以下の記事を読んでください。

(後日公開予定)

難易度２ サウナで高温状態になる

体はサウナのような高温環境にさらされると、体温を下げようと必死にがんばります。

体内の熱を外に逃がすために心臓の鼓動は速くなり、血管が拡張して血流は増加。さらに体表面の温度を下げるために汗をいっぱいかきます。この体のがんばりがホルミシスにつながるのです。

サウナは行く手間がかかります。しかしとても気持ちよく、取り組みやすいので難易度２としました。

健康効果の高いサウナの入り方は以下の記事で解説しています。

(後日公開予定)

難易度３ 冷水シャワーで低温状態になる

水風呂などの寒い環境でも体温を上げるために体が一生懸命がんばり、ホルミシスが起こります。寒さで体に起こる反応は以下の3つ。

毎朝30秒の冷水シャワーで病気が減るという研究結果(※2)もあります。冷水シャワーは短時間でできますが、慣れるまではつらいので難易度３。ぼくは毎朝お風呂上がりに1分ほど冷水シャワーを浴びています。

寒さの具体的な健康メリットは以下の記事で解説しています。冷水シャワーをやりたくなること間違いなしですよ(๑•̀ •́)و✧

» 寒さの健康メリット4つ！科学的根拠にもとづいてわかりやすく解説

難易度４ プチ断食によるカロリー制限

5,000年の歴史を持つヨガの教義には
「腹八分で医者要らず」
「腹六分で老いを忘れる」
「腹四分で神に近づく」
という言葉があります。

最近はリーンゲインズやプチ断食、16時間断食などといった健康法をよく聞きますね。これらの1日2食にして空腹時間を16時間あける食事法はさまざまな健康メリットが判明しています。たとえば死んだり古くなったりした細胞を新しく作り替えるオートファジーの発動など。

ホルミシス的に言えば

• 細胞がエネルギーを節約しようとがんばり、燃費が良くなる(エネルギー効率が上がる)
• このままおとろえては食べ物が得られないため、脳や身体機能を今の若さで維持しようとする

といったところでしょう。

プチ断食は慣れるまで頭がぼーっとしたり、食欲のコントロールが難しかったりするので難易度４です。

健康に効果的なプチ断食のやり方は以下の記事で解説しています。

(後日公開予定)

難易度５ HIIT(高強度インターバルトレーニング)で体と細胞に活を入れる

全力ダッシュやバーピー、ジャンプスクワットなどの高強度運動とウォーキングなどの低強度運動を交互に繰り返すHIITはめちゃめちゃきつく、習慣化しづらいので難易度５。

高強度運動の負荷は最大心拍数の85〜95%が目安です。これは呼吸が激しくて会話ができないくらいのレベル。

しかしHIITはきつい代わりにそのメリットも大きく、さまざまな運動の中で

• 脳機能アップ
• 筋肉および心肺機能強化
• アンチエイジング効果

はトップクラスです。「このきつい運動に耐えられるだけのメンタルと運動能力を維持しなきゃ！」と体も細胞もががんばるのでしょう。

ぼくが初めて4分のHIITにチャレンジした時は途中で完全に死にました（笑）そこから習慣化の勉強をしたり、運動をラクにする工夫をしたりしてHIITをやり続け、今では11分ほどできるようになっています。

HIITを習慣化するコツは以下の記事で解説しています。

(後日公開予定)

ホルミシスで細胞から元気な体を手に入れよう

ホルミシスについてまとめます。

自ら選んだ適度なストレスは、細胞からあなたの脳や体を強く若くします。ぜひ日々の生活にホルミシスを取り入れて自分を成長させ続けましょう(๑•̀ •́)و✧