上記研究では高齢者を対象に
- 代謝
- 肝機能
- 炎症レベル
- 細胞老化レベル
などのさまざまな生理指標と、年齢や認知能力の関係を調べました。
その結果、老化(寿命の短さや認知機能のおとろえ)の最大原因は体内の炎症だと判明したのです。
なので炎症対策は若く元気いるための最重要事項と言っても過言ではありません。この記事で炎症の仕組みと悪影響、見分け方をしっかり頭に入れ、炎症対策のモチベーションを上げましょう(๑•̀ •́)و✧
手っ取り早く炎症の原因を教えてくれ!っていう人は以下の記事を読んでください。
炎症には急性と慢性の2種類がある
炎症には急性と慢性の2種類があります。健康のために対策が必要なのは慢性のほう。両者の違いを理解しておきましょう。
急性炎症=病気やケガに対する免疫細胞の防御反応
急性炎症は体内への病原体・異物の侵入や体のケガで起こる防御反応です。
ウイルスが体に入ったり傷が赤く腫れて痛んだりするときは、白血球などの免疫細胞が侵入者と戦っています。この侵入者と免疫細胞の戦いが炎症です。
腫れや痛みが急に始まって数日で治まるように、即対応・即撤収が急性炎症の特徴。体に必要な反応なので、もちろん健康に悪影響はありません。
慢性炎症=病気やケガなどの外部要因がないのに炎症が続く
健康情報などで体に悪い!と言われているのが慢性炎症。病気やケガなどの外部要因がないのに、免疫細胞が体内でずっと戦い続けます。
慢性炎症が起こると疲れやすくなり、万病を招く
炎症とは言わば体の中で免疫細胞とウイルスが戦争をしているようなもの。戦争が長期化したら国はどうなるでしょうか?
当然疲れ、傷ついていくでしょう。
慢性炎症の場合はこの国がぼくたちの体です。戦争の物資(エネルギー)を供給するために日々の活動に回す分のエネルギーが足りなくなり、疲れやすくなったりします。
さらに長引く戦いで細胞や血管は傷つき、がんや心臓病、アルツハイマーなどの病気につながるのです。
慢性炎症を見分ける10個の特徴
WebMDという医師監修の医療サイトで2020年12月に慢性炎症の10個の特徴が紹介されています。
- めまいや歩行時のバランスの崩れ:免疫系が神経を攻撃し、神経信号が伝わりにくくなる
- 高血糖:炎症が血糖値を下げるインスリンへの体の反応をにぶくする
- 筋力低下:免疫系が筋肉を攻撃し、筋繊維を破壊する。胴体・肩・腰などでゆっくり起こる
- 下痢:大腸や小腸で炎症が起こっている
- 腰痛:脊椎(腰骨)で炎症が起こっている。加えて首・ひざ・胸が痛むこともある
- 慢性疲労:先ほど説明したように、免疫系が体のエネルギーを大量消費するため
- 網状皮斑:腕や足の皮膚で炎症が起こり、紫の網目状になる(リンク先に画像あり)
- むくみ:炎症が血液を固まりやすくする
- ドライアイ:目で炎症が起こっている
- 記憶力・思考力低下:慢性炎症で脳機能が低下することがわかっているが、その関連性はまだ研究中
上記症状が一時的なら問題ありませんが、長期間続く場合は慢性炎症を疑いましょう。
慢性炎症対策が健康長寿のポイント
最後に炎症とは何なのかをまとめておきます。
- 炎症には急性と慢性の2種類がある
- 急性炎症は病気やケガに対する免疫細胞の防御反応
- 慢性炎症は病気やケガなどの外部要因がないのに炎症がずっと続くこと
- 慢性炎症は体のエネルギーを奪って疲れの原因になったり、細胞や血管を傷つけたりして老化や病気につながる
また、先ほど紹介した10個の症状が長期的に続いている場合は慢性炎症を疑ってください。
老化の最大要因である慢性炎症が起こる原因は以下の記事で解説しています。現代生活は炎症につながることがたくさん。正しい知識を身につけて炎症を防ぎましょう(๑•̀ •́)و✧