上記の論文によれば、体の活性酸素を減らすには
- 細胞のエネルギー効率を高める
- 活性酸素を増やすものを避ける
- 抗酸化物質をサプリではなく食品からとる
という3つの方法が有効です。
この記事で、病気や老化の原因になる酸化の正しい対処法は全て理解できますよ。
体の活性酸素を減らす3つの方法
最初に書いたように、体の活性酸素を減らすのに効果的なのは以下の3つです。
- ホルミシスで細胞のエネルギー効率を高める
- 活性酸素を増やすものを避ける
- 抗酸化物質をサプリではなく食品からとる
上記それぞれの活性酸素対策について解説していきます。
ホルミシスで細胞のエネルギー効率を高める
活性酸素対策として最も有効なのがホルミシスです。ホルミシスとは体に適度なストレスを与えると、体が抵抗してもとの状態より元気になる現象のこと。
たとえばプチ断食をして食べる量を減らすと、細胞は少ないカロリーで多くのエネルギーを作ろうとがんばります。その結果、細胞のエネルギー効率が上がるんですね。
人体の活性酸素のほとんどは、呼吸でとり込んだ酸素を細胞が消費するときに発生します。だからホルミシスで、
細胞のエネルギー効率が高まる
→細胞の酸素消費量が減る
→活性酸素も減る
というわけです。
ホルミシスを起こすには以下の5つの方法がおすすめ。
- 野菜や果物からファイトケミカルをとる
- サウナで高温状態になる
- 冷水シャワーで低温状態になる
- プチ断食によるカロリー制限
- HIIT(高強度インターバルトレーニング)で体と細胞に活を入れる
上記5つがなぜホルミシスを起こすのかは、以下の記事で解説しています。
この記事の参考にした2013年の活性酸素研究にも、↑で紹介しているホルミシスを起こす5つの行動は全て活性酸素対策として有効だと書いてあります。
活性酸素を増やすものを避ける
実は細胞の酸素消費以外にも体の活性酸素を増やすものはたくさんあります。酸化対策のためには以下の活性酸素発生源もなるべく避けましょう。
- 紫外線
- 大気汚染
- 農薬や水銀などの汚染物質
- タバコ
- アルコール
- 高血糖(お菓子や白米など糖質のとりすぎ)
- オメガ6(お菓子や揚げ物などの加工食品が多く含む脂質)のとりすぎ
上記研究では、以下の理由で活性酸素を発生させる長時間高強度の運動でも、体に悪影響はないと主張しています。
- 運動で筋肉の抗酸化物質量が増える(=活性酸素が発生しにくい体になる)
- 体に悪影響を与えるほどの活性酸素が発生する高強度運動は、心肺機能の限界を越えるのでそもそもできない
- 最新研究では運動中に細胞の活性酸素発生量はむしろ減ることが判明
- 運動の活性酸素が健康に悪いなら、運動をする人は活性酸素が原因の病気(がん、心臓病、認知症など)の発症率が上がるはず。しかし多数の研究でむしろ下がることが実証済
上記の理由で運動時の活性酸素は気にする必要がありません。
ただ外で運動をするときは、活性酸素の原因になる紫外線と大気汚染(PM2.5、排気ガスなど)には注意してください。
抗酸化物質をサプリではなく食品からとる
酸化ストレスの解説記事で書いたように、抗酸化物質をとることも活性酸素対策に有効です。ただし、抗酸化サプリは効果がないどころか有害かもしれないと研究で示されています。
抗酸化サプリは効果がないどころか有害
2004年のメタ分析によれば、抗酸化サプリは効果がないどころか死亡率を上げる可能性があるそうです。
メタ分析:同じテーマの複数研究を統計的に分析する信頼性の高い研究方法
具体的には
- βカロテン、ビタミンA・C・E、セレンのサプリを摂取してもがんの発症率に影響なし
- 過去7つの研究を分析すると抗酸化サプリが死亡率を有意に上げることが判明
という結果が出ています。
メタ分析:同じテーマの複数研究を統計的に分析する信頼性の高い研究方法
おすすめの抗酸化効果が高い食品
2010年に発表された3,100種以上の食品の抗酸化力を調べた研究があります。この研究によると抗酸化効果が高い食品は以下の9個です。
上記9個の抗酸化食品を積極的に食事にとりいれて、活性酸素を撃退しましょう。ぼくはコーヒー以外毎日とっています。
活性酸素対策をして病気や老化をおさえよう
今回紹介した3つの活性酸素対策をまとめます。
- ホルミシスで細胞のエネルギー効率を高める
- 活性酸素を増やすものを避ける
- 抗酸化物質をサプリではなく食品からとる
老化の3大原因の1つである酸化対策はこの記事でバッチリです。残り2つの老化原因である糖化・炎症対策は以下の記事で解説しています。
いつまでも若々しく元気な体を手に入れるためにぜひ読んでみてください!